
全ての人のためにバリアフリーを!安全持続性能で実現できる対策(後編)|岡山のリフォーム・リノベーション会社 ギビングアース
岡山市南区福田のリフォーム・リノベーション専門会社「ギビング・アース」(LIXILリフォームショップ ギビング・アース)です。
いつも弊社のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は前回に引き続き、バリアフリーに関して安全持続性能に絡めて解説していきます。
「安全持続性能の基準で設計された住宅」と「バリアフリー住宅」の違い
安全持続性能では、手すりの設置や段差の解消など、どこかバリアフリーと似通った内容もあります。
しかし、厳密には異なります。
バリアフリー住宅は、小さな子供や高齢者など体が不自由な方や未発達な方に対して障壁をなくすことです。
一方で、安全持続性能は、「世代・体の機能に関係なく全ての人に対して事故のリスクを減らすこと」を目的とし、ヨシローさんが提唱しました。
安全持続性能の基準をクリアすることで、小さな子供や高齢者だけでなく、体が健康な方・若い世代の方も安心して生活できる快適な家づくりを実現できます。
手すりの設置:安全持続性能とバリアフリー
バリアフリーリフォームでも取り上げましたが、「手すりの設置」は高齢者や体の不自由な方にとっても必要なことです。
何かにつまづいたり、立ちくらみしたりした時にそばに手すりがあればパッと掴み、転倒のリスクを回避できます。
手すりの設置は安全持続性能でも取り上げていますが、バリアフリーリフォームからさらに踏み込んだところまで基準を設定しています。
例えば、転倒・転落のリスクが高い玄関に設置する際は、太ももの骨である大腿骨の上部外側にある大きな骨の出っ張り部分である「大腿骨大転子(だいたいこつだいてんし)」の高さに手すりの下端を合わせます。
そして、縦手すりを設置する際は、掴みやすいように高さ800mm程度の手すりを設置することが望ましいです。
手すりの設置が難しい場合は、手すりの代わりになるカウンタータイプの玄関収納を設置するなどの工夫をしましょう。
バリアフリーリフォームはこれで完了ですが、安全持続性能ではこれでも最低基準の☆1つ、もしくは推奨基準の2つです。
つまり、これだけでは誰もが安心して使える安全な玄関というわけではないということです。
より安全で誰もが快適な玄関を実現するためにも、そもそも玄関の段差をなくしたり、式台を設置したり、子供が勝手に外に出てしまわないように玄関の鍵を脱着したりなど、さまざまな点に注意を払わなければなりません。
引き戸の選択:安全持続性能とバリアフリー
バリアフリーな家にするなら、開き戸よりも軽い力で開閉ができる引き戸がおすすめです。玄関ドアを引き戸にしたり、部屋に入る扉を引き戸にしたりするだけでも、きっと生活のしやすさが劇的に変わってくるでしょう。
トイレも開き扉ではなく引き戸にすることで、利用しやすいトイレになります。
ただ、安全持続性能の観点から考えると、まだ心配な点があります。
それは、便器に座る際の体の回転です。
扉を開けた時にトイレが真正面にあると、便器に座る際に体を180度回転させなければなりません。
この時にフラついて転倒してしまう危険性も・・・
そのような危険をなくすためにも、引き戸を開けた時にトイレが引き戸と並行に設置されているのが望ましいです。
また、小さなお子様のトイレトレーニングや体の不自由な方の介助を考えると、トイレ空間を広くすることも検討しなければなりません。
このように、安全持続性能はより安全にトイレを使うためにも、引き戸への変更だけでなくさまざまな視点から安全設計をご提案します。
まとめ
今回は、安全持続性能とバリアフリーに関してご紹介しました。
バリアフリーを取り入れ、さらに安全持続性能の基準をクリアした住宅は、住む方をより安全に・快適に過ごせる室内空間を実現します。
実はリフォームやリノベーションは、既存住宅の間取りの制限もあり、安全持続性能の基準をクリアした住宅づくりが難しいケースも多いです。
しかし、そんな制約が多い中でも、安全に暮らせる家を実現するため、我々もさまざまなプランを提案しています。
安全持続性能を取り入れながらリノベーションを行いたい方は、ぜひ当社にご相談ください。