
安全持続性能においての重要項目|階段・段差の設計プラン(後編)|岡山のリフォーム・リノベーション会社 ギビングアース
岡山市南区福田のリフォーム・リノベーション専門会社「ギビング・アース」(LIXILリフォームショップ ギビング・アース)です。
いつも弊社のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は前回の続きで、安全持続性能の必須項目「段差」について解説していきます。
安全持続性能においての優先項目|段差
階段は段差にも注目しましょう。
建築基準法では、蹴上230mm以下・踏面150mm以上と規定されていますが、この基準で階段を設計すると1.53勾配の階段が完成します。
高齢者配慮対策等級3の勾配は1.05が基準となっているため、それと比較すると非常に急勾配な階段です。
これでは階段を使用する際に恐怖心を覚えてしまうかもしれません。
階段の段差で恐怖心を覚えず、安全に利用するためにも緩やかな勾配で設計することが重要です。
段差の設計案
蹴上と踏面の寸法
蹴上の高さは、200mm以下が望ましいです。この高さにすることで、降りる時に前傾姿勢になりにくく、腰への負担を軽減し、階段の上り下りがしやすくなります。
また、踏面の奥行きは220mm以上にしましょう。220mm未満だと転倒しやすくなるため、確実に足をおろして安全に上り下りするためにも220mm以上の奥行きが必要です。
なお、安全持続性能では以下のように基準を設けています。
- 最低基準★1つ:蹴上200mm以下×踏面220mm以上(勾配:0.9)
- 推奨基準★2つ:蹴上200mm以下×踏面250mm以上(勾配:0.8)
- 最高基準★3つ:蹴上180mm以下×踏面250mm以上(勾配:0.72)
緩やかな勾配ほど、安全に階段の上り下りができます。
踊り場の確保
回り階段を設置する際は、踊り場の確保をしましょう。回り階段では、内側30度×6段の踏み板が使われることが多いです。
しかし、この場合、踏み外すリスクが高いことから実は危険な階段なのです。
回り階段を設置する際は、まわり部分を踊り場にすることで転落リスクを軽減し、高齢者でも上り下りがしやすくなります。
設計の工夫で踊り場をデスクワークスペースにするなどの活用も可能です。
もし踊り場を設置するのが難しいのであれば、内側45度×4段の階段を検討しましょう。
内側30度×6段の踏み板よりも安全性が高まります。
さらに、内側部分に縦の手すりを設け、転落のリスクを減らしましょう。
スキップフロア・ダウンフロア
家の中にスキップフロア(小上がりスペースなど)・ダウンフロア(段下がりリビングなど)を設けたいと考える方もいるでしょう。
しかし、家の中に段差があると転倒・転落のリスクがぐっと高まります。
安全持続性能ではスキップフロア・ダウンフロアを設けないフラットな床にすることで、最高基準★3つを取得できます。
転倒・転落が発生した割合で上位を占めている寝室にも段差は設けないようにしましょう。
夜中にトイレなどで目覚めた時に、暗がりの中を移動する方も多いです。そんな状況で段差があると転倒・転落する可能性があり、怪我のリスクが高まります。
寝室には段差を設けないだけでなく、カーペットなどを敷かないことで安全に移動できるような環境を作ることが大切です。
まとめ
今回は、前編・後編に分けて階段について解説しました。階段は、怪我の危険性が高い場所です。
家族の安全を守るためにも、安全に上り下りができる階段を設計しなければなりません。
安全持続性能での階段の基準についてもっと詳しく知りたい方は、当社にお問い合わせください♪